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Posted;2005年01月12日
成績が悪いのはタバコを吸うパパのせい
「だって成績が悪いのは親のせいだもん!」と抗議する子供のいうことは一理あるかもしれない。もし両親のどちらかが喫煙習慣を持っているなら、たばこの環境煙に苦しみながら抗議する子供の声に耳を傾ける必要がありそうだ。
シンシナティ子供病院のYolton Kらが「Environ Health Perspect」に報告したところによると、受動喫煙によって子供の読解力や算数の成績が悪くなるらしい。今までにも受動喫煙と子供への健康被害についてはさまざまな報告がされているが、学業に直結する影響ははっきりしなかった。今回、the Third National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES III)に参加した6〜16歳の子供5,365名のうち4,399名を対象にニコチンの分解産物である「コチニン」の血中濃度と読解力、数学、論理的思考力、短期記憶力のテストをした結果、コチニン濃度が高いとこれらのテスト成績が悪いことが明らかになった。
▼【PubMed】Environ Health Perspect. 2005 Jan;113(1):98-103.
Exposure to Environmental Tobacco Smoke and Cognitive Abilities among U.S. Children and Adolescents
▼【BBC】Tobacco smoke dulls child brains
▼【BBC】Smoking 'is bad for your brain'
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そんな子供たちはいつも身近に親が吸うたばこの箱が置いてある。乳幼児の誤飲の4割はたばこが原因(朝日新聞)だと言うから、気をつけねばならない。そうなってくるともう少し大きくなってきた子供たちはたばこが身近にあることになる。
「ちょっとすってみようかな。」
そんな思いが頭をかすめるのも時間の問題だろう。
■ その1本が喫煙者への道
ノースカロライナに住む8〜10歳の子供868人を対象に8年間の前向き調査を実施し、子供たちが17歳になったときに電話調査で喫煙状況を調査したところ、10歳までに1本でもタバコを吸ったことのある子供はまったく吸わなかった子供よりも喫煙者になるリスクが2倍高かった。5本以上吸ったことがある場合は、毎日喫煙する17歳になる人が4倍多くなった(オッズ比4.47、95%信頼区間1.29−15.84)。
▼【MedWave】2004.11.16 たった1本でも喫煙したことのある子どもは、喫煙者になりやすい
▼【Arch Pediatr Adolesc Med. 2004;158:1050-1056.】Cigarette Consumption During Childhood and Persistence of Smoking Through Adolescence
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いざ、タバコを吸ってしまった子供たちのうち、ある遺伝子型を持っていたならその子供はタバコ依存になりやすいかもしれない。
■CYP2A6が不活性型の小児はタバコ依存になりやすい
オーストラリア ケベック州に住む13歳の子供1293人から喫煙経験のある児童281人を選び出し、ニコチン代謝に関わる酵素・CYP2A6の遺伝子多型とタバコ依存について調査した結果、CYP2A6の不活性型(CYP2A6*2、CYP2A6*4)は活性型に比べて3倍タバコ依存になりやすいことが分かった。
▼Tobacco Control 2004;13:422-428
Genetically decreased CYP2A6 and the risk of tobacco dependence: a prospective study of novice smokers.
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親が悪いんだ!と言われてしまえばそれまでだが、もっと悪い人はほかにいる。
■喫煙による健康被害で、タバコ会社のCEOが個人的に賠償を命じられる
イスラエルのタバコ専売会社Dulek社の最高経営責任者を1970年から1990年代半ばまで勤めたGehl氏は、タバコ供給会社との交渉に当たった唯一の人物であり、タバコの種類や製造工程、添加物の種類や量の決定に重要な役割を果たしたとして、個人的に責任を問われている。
▼【BMJ】BMJ 2004;329:1308 (4 December), doi:10.1136/bmj.329.7478.1308-e
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去年の暮れにはブータンで国内全面禁煙が実施された(毎日新聞)ようだし、タバコを吸わない写真全員に報奨金を与える会社も出てきたようだ(日経ネット)。
みんなはタバコが体に悪いことは皆知っている(はずだ)。そう思っていたが、調べてみるとタバコの害悪を知らない人は結構多いようだ。成長した子供に「勉強しなさい!」と叱るくらいなら、両親がタバコをやめるほうが先だろう。最近目にとまった報告をひろってみた。自分自身の健康と子供のためにも「禁煙せねばならない」。
2004年は禁煙したものの、飲みにいったときに気が大きくなって吸ってしまうこともあった。
今年は一切たばこを吸わないようにしよう。そんな決意を新たにした。
Fedmeterランキング【196】番目
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http://windfall.blogtribe.org/tbinterface.php/038d78ef163872cde5e5c56eb19bff86
| ■ あけましておめでとうございます | |
| 今年もよろしくお願いします。禁煙がんばってくださいね。さて、受動喫煙で学業に影響がでるという米国のレポートですが、自分のところでもブログで取り上げたりして気にはなっていたんですが原文をまだ読んでません。そこでお尋ねしたいんですが、親の教育レベルや社会的な地位といったところに有意差は無かったんでしょうか?あちらは「喫煙者=出世できない人」というイメージがあるものですから。 | |
| ひろふみ (2005-01-14 13:15:37) |
| ■ 教育レベルの話 | |
| こちらこそ、よろしくお願いいたします。 ご指摘のように論文の結果のなかでは、人種、性別、年齢や教育環境にばらつきや差を認めたようです。 血中コチニン濃度はヒスパニック系の方が非ヒスパニック系白人より高かったようですし、親の収入や教育レベルが低いとされる中西部米国に住む小児は血中鉛濃度が高かった(コメント;喫煙で増加するが、大気汚染でも増加する)と書かれていたように思います。ただ、たばこの環境煙と成績の関係を解析するにあたっては、これらの因子を補正したうえで実施しているので問題はないだろうと考えます。 確かに「喫煙者=出世できない人」というイメージは、米国において存在するように思います。っと言っても私が米国の事情に詳しいわけではなく、あくまでも推測です。CDCやFDAなど米国政府機関の発信する情報をフォローするようになり、そこから感じる印象ですが、米国政府発信の情報には私の観点から見ると「白人種至上主義」のようなものを感じ取ってしまいます。「黒人の方が優れている(健康だ)」といった類の報告は「白人の方が優れている(健康だ)」という報告にくらべて圧倒的に少ないようです。 論文は、抄録だけを読んで終わっていることも多いので、今後のエントリーの中で間違いや意見などあれば、ぜひお聞かせください。 P.S. 去年は年間で20本ほど吸ってしまいましたが、禁煙はほぼ、出来ているんですよ。 これって喫煙習慣とは言わない・・・・ダメかな? | |
| 管理人 (2005-01-15 02:28:09) |
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